高級食パン屋、タピオカ屋などのメタ化したビジネスモデル
- 2025.02.10
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流行に乗っかるビジネスモデルの本質
既に高級食パン屋、タピオカ屋も絶滅危惧種になっている状況で、今更感が否めないが、これらのお店のビジネスモデルは何だったのか?を問いたい。そしてまとめたい。
あ、白いたい焼きとテイクアウト唐揚げ専門店も仲間に入れておこう。
これらは一言で表現すると「流行に乗っかる」というビジネスモデルである。
成功したファーストペンギンを見様見真似で模倣することで一定程度の利益を得る。そして、すぐ潰れる。
この、「すぐ潰れる」ということが、これらのお店の特徴であり、顧客からすると良い印象を残さない。
「はじめから短期で荒稼ぎして店じまいする予定だったのね」ということである。
お店=長く繁盛することを目的とする、という不文律の前提を覆したビジネスモデルである。非常に現代的である。
短命ビジネスの仕組みとその狙い
なぜすぐ潰れることを許容できるのか?それはそれなりに理屈の通った部分があるためだ。それは具体的には、「オープン時の集客の爆発力」に尽きると思う。
人は新規開店と、閉店つまり期間限定に弱い。これはもう既にいくつもの研究で明らかにされた性質である。
いつも、いつ何時も閉店セールをおこなっているお店がある。これはその性質を利用したものである。それであれば、新規開店を繰り返していけば儲かると考えることもごく自然なのだろう。
近所に非常に短期間で開店と閉店を繰り返しているテナントがある。オープンする業種は常にその時の最新の流行に乗ったものであり、きまって長続きしない。5年で5回ほど、開店と閉店を繰り返している。
このような短命なビジネスモデルを「流行乗っかり型商法」と名付けることができる。
流行乗っかり型商法の特徴
- 流行の最前線に便乗する
- 高級食パン、タピオカ、白いたい焼き、テイクアウト唐揚げ専門店など、その時々のトレンドを素早くキャッチし、参入する。
- 流行のピーク時に開店し、話題性を最大限に活用する。
- オープン時の集客の爆発力を利用する
- 「新規開店」というだけで一定の集客が見込める。
- SNSや口コミを活用し、一気に人を呼び込む。
- 期間限定感を醸し出すことで、「今行かないと損する」という心理を刺激する。
- 事業の寿命を最初から短く見積もる
- 元々長期的に経営するつもりはなく、短期間で利益を回収したら撤退する。
- 店舗の作りも簡素で、大きな設備投資をせず、撤退コストを低く抑える。
- フランチャイズや業態転換が容易な業種を選び、流行が終わったらすぐに別の流行へ乗り換える。
- 撤退前提のビジネスであるため、顧客満足度は二の次
- 長期的なリピーターを獲得することよりも、開店直後の売上最大化を優先する。
- 品質や接客の向上に投資するより、初期の勢いで売り抜けることが重要視される。
- 結果的に、「味が落ちた」「値段が高いだけ」「接客が悪い」といった不満が出やすく、さらに寿命を短くする。
「流行乗っかり型商法」は悪なのか?
このようなビジネスモデルは、従来の「長く愛される店を作る」考え方とは異なる。むしろ、
- 短期間で市場のニーズに応える
- 需要がある間に素早く利益を確保する
- 資本回収後は撤退し、次の流行に乗る といった戦略的な視点に基づいている。
現代社会では、流行の移り変わりが激しく、SNSの影響力も大きいため、昔ながらの「じっくり店を育てる」やり方では利益を得にくい場面もある。そう考えると、流行に乗っかることで一気に稼ぐこの手法は、むしろ理にかなったビジネスモデルと言える。
まとめ:流行乗っかり型商法の功罪
✅ メリット
- 少ない資本で短期間に大きな利益を狙える。
- 市場の流れに素早く対応できる。
- 消費者にとっても「今しか買えない」魅力がある。
❌ デメリット
- ブームが終わると一気に需要がなくなる。
- 撤退ありきのため、品質維持や顧客満足度が低い。
- 繰り返されると消費者が学習し、次第に乗らなくなる。
こうしたビジネスモデルが今後も繰り返されるのか、それとも消費者が学習し淘汰されるのかは興味深い。いずれにせよ、「短命であることを前提にした商売」が一定の合理性を持つことは間違いない。
なぜ許されるのか?
このような業態がなぜ許されるのか?それは顧客と企業の関係性が希薄になった点であろう。すべて希薄になったわけではなく、希薄な関係性の企業が存在しても、まぁいいんじゃない?という風潮である。新規開店と短期間の閉店を繰り返す母体企業と、いざ顧客ではなくビジネスとしてつながろうと思う場合、その企業の信頼性というのは非常に低くなることは予見できるであろう。ひどい言い方をすれば軽薄な印象だ。
しかし、現代の消費行動においては「信頼性」よりも「話題性」や「トレンドに乗ること」が優先される傾向が強まっている。消費者は、長く愛される店ではなく、「今しか体験できない」一過性の楽しみを求めることが多い。そのため、店舗の寿命が短くても、一定期間は利益を生み出すことが可能となる。
また、テナント側の事情も影響している。短期間で撤退する前提の業態であれば、高額な賃貸契約を結ぶ必要がなく、居抜き物件を活用することで初期投資を抑えることができる。さらに、開業資金を回収した後に撤退すれば、大きなリスクを抱えずに済む。
このように、流行乗っかり型商法は、現代の消費者心理とビジネス環境を巧みに利用した戦略であり、「短命であることを許容する社会の空気」によって成立しているといえる。
「流行乗っかり型商法」は、短期間で市場のトレンドに便乗し、一気に利益を上げて撤退するビジネスモデルである。高級食パン、タピオカ、白いたい焼き、テイクアウト唐揚げ専門店など、その時々のブームに乗り、オープン時の話題性を最大限に活用する。しかし、流行が過ぎれば急速に衰退し、短命に終わるのが特徴だ。
この商法が成立するのは、新規開店や期間限定の特性が消費者心理を刺激し、短期間で集客できるためである。また、開業資金を抑え、撤退しやすい業態を選ぶことで、リスクを最小限にしつつ利益を確保する戦略的な手法となっている。
従来の「長く愛される店を作る」ビジネスとは異なり、現代では「話題性」や「トレンドに乗ること」が重視される傾向が強まっている。そのため、短命なビジネスであっても一定の成功を収めることが可能となっている。ただし、消費者が学習し、この商法への関心が薄れれば、今後の存続は難しくなる可能性がある。
結果として、この商法は市場の変化に柔軟に対応する一方で、信頼性や顧客満足度を犠牲にする側面を持つ。流行を追う社会が続く限り、同様のビジネスモデルは今後も繰り返されるだろうが、その寿命はますます短くなるかもしれない。
なんとなくそのような短期間の業種に、直接的ではないが被害を被ったわけではないのに生まれる「もうちょっと長くやってよ」という不満を拾うことができれば、信頼性も得ながらある程度の利益を出すことも可能なのではないか?
逆手にとれないか?
誠実であれ、と、そうあるべき人生を(心持ちだけでも)送ってきた私にとっては、この流行乗っかりビジネスは嫌悪感がついてまわる。言いようのない嫌悪だ。しかしこれを受け入れることで、新たな視点を得ることができる。許容することで生まれることがあるのは事実だ。
例えば流行り廃りが一周した高級食パンとタピオカ屋を敢えて「流行拾い屋」として売る。そんなことも考えられるのではないだろうか。期間限定であることを予め伝える。それにより顧客への突然閉店した、という裏切りはなくなる。
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